独占トランプディナー後、TRUMPトークンが8％下落した理由とは

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ドナルド・トランプ大統領とのプライベートディナーの後、公式TRUMPトークンは大きな下落を見せました。以前は大きな話題を呼んでいたものの、トークンは1日で8％以上も価値を失いました。それでも過去1週間では7.5％以上の上昇を維持しています。時価総額は約27.8億ドルまで8％減少しました。現在トークンの価格は13.93ドル付近で推移しており、1月のピークである73.43ドルからは大きく下回っています。これは政治的および規制上の問題による波乱が続いていることを示しています。

独占ディナーとその論争

2025年5月22日、トランプ大統領はバージニア州スターリングのゴルフクラブで、TRUMPトークン保有者の中から選ばれた220人を黒服のガラパーティーに招待しました。こちらの通り、招待は2025年4月23日から5月12日の間に集計されたウォレットランキングに基づき、ミームコインに数百万ドルを投資した人々に対して行われました。イベントにはトロンの創設者ジャスティン・サンやSynthetixのケイン・ウォーリックなどの著名人も参加し、サン本人は1,850万ドル相当のTRUMPトークンを保有していると報じられています。

参加者は合計で1億4,800万ドル相当のTRUMPトークンをイベント参加のために預け入れており、そのうち上位25のウォレットだけで1億1,100万ドルを占めています。VIPたちは1本10万ドル相当のトランプ・トゥールビヨン腕時計などの豪華な特典を楽しみ、華やかな集まりの様子がうかがえました。一方で、会場の外では暗号通貨の汚職を非難し「アメリカは売り物ではない」と書かれたプラカードを掲げる抗議者もいました。こちらで詳細が確認できます。

さらにブルームバーグの報道によれば、参加者の半数以上、特にさらに限定されたVIPツアーに招待された人々は外国籍であったことが明らかになりました。これによりワシントンでは懸念が高まり、一部の民主党議員からは現職大統領に密接に関わる資金調達に外国の影響が及ぶ可能性を問題視する声が上がっています。

政治的影響と立法対応

このディナー開催のわずか数時間前、民主党議員らは「2025年暗号通貨における取引停止・保有制限・不公正市場報酬防止法案」を提出しました。この法案は政府高官における「暗号通貨の汚職」を防止することを目的としています。提案者のマキシン・ウォーターズ議員らは、大統領、副大統領、議会議員とその家族が任期中にデジタル資産を所有したり利益を得たりすることを禁じる内容を盛り込み、TRUMPトークンのガラやトランプ大統領と暗号通貨の関係に対する直接的な反応となっています。

リチャード・ブルーメンタール上院議員とサム・リカード議員は、トランプ大統領がホワイトハウスへのアクセス権を売り渡しているかのようだと批判し、外国政府からの贈り物を受け取ることを禁じる規則に抵触する可能性も指摘しています。参加者のリストやイベントでの取引や約束の詳細公開を求める声も高まっています。デジタル資産の利益獲得を公職者に禁じる「MEME法」を支持するクリス・マーフィー上院議員は、このような会合が国家安全保障にリスクをもたらす恐れがあると警告しています。

これは単なる政治的騒動ではなく、暗号通貨業界と政府権力の融合に対する現実的な懸念を浮き彫りにしています。今年初めには、SEC（米証券取引委員会）がジャスティン・サンに対する詐欺訴訟を一時停止し、それ以降の動きが見られず、投資家や規制当局が先行きを見通せない状況が続いています。

技術的な詳細と市場の見通し

論争が大きく報じられている中でも、TRUMPトークンの価格は複雑な動きを示しています。現在は過去10日から100日の主要な移動平均線を上回っており、一般的には強気の兆候とされます。最近のMACDのゴールデンクロスも買い意欲の表れを示し、RSIは58.66で上昇の余地が残っています。

とはいえ、トレーダーは慎重な姿勢を崩していません。15.10ドル〜15.50ドル付近に抵抗線があり、価格の伸びを抑える可能性があります。もし13.20ドルまたは12.60ドルのサポートを割り込めば、さらに11.30ドル付近まで下落する恐れもあります。ディナー後の盛り上がりで1日の取引量は24.5％増の26.3億ドルに跳ね上がり、オープンインタレスト（未決済建玉）も増加していることから、レバレッジをかけた取引が増えていることが伺えます。

今後の動向は、今回の盛り上がりが実際の需要に繋がるか、それとも政治的な雑音や利確売りに押されるかによって左右されます。