BNBが新たな史上最高値を更新：次は1,000ドルか？

数ヶ月にわたる安定した成長の後、BNBは7月28日に新たな史上最高値となる859.56ドルを記録し、再び注目を集めています。この水準は2021年のブルマーケットのピーク以来の高さです。価格はやや下落し現在は約830ドルで推移していますが、この上昇はテクニカル面・ファンダメンタル面の両方で強い勢いを示しています。今、多くの人が気にしているのは「1,000ドルの大台に届くかどうか」です。

アップグレードと機関投資家の需要が成長を後押し

BNBの最近の上昇を支える大きな要因のひとつが、6月30日のネットワークアップグレード「Maxwell」です。このアップグレードにより、ブロック生成時間の短縮、バリデーター間の調整の円滑化、スループットの向上といった具体的な改善がもたらされました。専門用語に聞こえますが、要はより効率的で応答性の高いブロックチェーンとなり、高いトランザクション処理量を求める開発者やユーザーにとって理想的な環境が実現したということです。

この改善により、Nansenのデータによると、BNBチェーンのアクティブアドレス数は過去1ヶ月で37％も増加しました。この成長率は、そのスピードで評価されるソラナを上回るペースです。しかし、それ以上に注目すべきは機関投資家からの関心の高まりです。

また、Windtree Therapeuticsが5億2,000万ドル相当のBNBを資金として確保し、NASDAQ上場のNano Labsも約12.8万BNB（約1億800万ドル相当）を追加購入しました。これらは機関によるBNBへの強力な支持を示しています。

価格動向は強気トレンドを示唆

テクニカル面では、BNBが750ドルの抵抗線を突破したことで市場心理の明確な変化が示されました。長期間のレンジ相場の後、このブレイクは強気派にとって待望の確認となりました。わずか2日で800ドルを超え、一時860ドルの高値付近で小休止しています。現在は約830ドルで取引されており、24時間で3.3％の下落となっていますが、これは一部の利益確定によるものと考えられます。

とはいえ、この調整で全体のトレンドが変わったわけではありません。過去24時間の取引量は約13％減の31.2億ドルとなりやや減速していますが、完全な反転ではありません。RSI（相対力指数）は70.34で買われ過ぎ圏にありますが、なお上昇傾向にあり勢いは継続する可能性があります。

また、MACDは最近強気のゴールデンクロスを形成しており、このサインはRSIの上昇と共に上昇トレンドの前触れとなることが多いです。BNBが859ドルの史上最高値を試し突破できれば、次の抵抗帯は900ドル付近と予想されています。その先には心理的・テクニカル双方の理由で1,000ドルの大台が現実的な目標として浮上します。

BNBはこの成長を維持できるか？

BNBは強固なファンダメンタルズとテクニカルシグナルを示していますが、それが直ちに1,000ドルへの上昇を保証するわけではありません。歴史的に新高値到達後は一時的な調整が入りやすく、投資家の利益確定や勢いの鈍化によって価格が横ばいまたは下落する局面もあります。

もし現在のレンジを維持できなければ、780ドル、あるいは750ドルまでの下落も想定されます。これらはかつて抵抗線だった価格帯であり、今はサポートになる可能性があります。しかし、機関投資家の関心増加やユーザーアクティビティの拡大を考えれば、調整局面は買いの好機とみなされるかもしれません。

また、大口保有者の動きも活発化しています。これまでただ保有していたコインを動かし始めており、今後の上昇に備えている可能性があります。機関の需要は市場のボラティリティ時に価格を安定させる効果があり、過去の局面で個人投資家にはなかった強力な支えとなっています。

BNBは1,000ドルに到達するか？

1,000ドルの壁を突破するのは容易ではありませんが、BNBはそれを狙うための土台と勢いを持っているように見えます。継続するネットワークアップグレード、好調なオンチェーンデータ、増加する機関需要はすべて強い基礎体力を示しています。

今後のリスク要因としては、市場全体の下落や予期せぬ規制動向、取引活動の急減などが挙げられます。しかし、これらがなければBNBは単に史上最高値の再テストに留まらず、それを超える可能性も十分にあります。総じて、1,000ドルという目標はもはや遠い夢ではなく、現実的なターゲットと言えるでしょう。